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俺の瞳にうつしたいものは
第2章 2

✴︎ ✴︎ ✴︎ ✴︎
「よお、俊二。おそようだな」
鞄を放りなげながら、クラスメイトの声を聞いて瞬く。
「なんだよ、お前が先に来てるなんて今日は雨でも降るのかよ」
「今日は天気が良かったから気分がよくてさ」
龍弥は机のふちに足を引っ掛けながら椅子をカクカク揺らす。
「転んでも知らねえからな」
「ぬはは、転んだら〜やわらかいおっぱいがうけとめてくんねえかな〜」
「バカ」
「お前にはいわれたくねえな」
悪態をつきながら笑っていると、視界の隅で
柔らかいピンクの花びらが揺れるのが見えた。
(なんだ?)
ふと顔を上げると、クラスメイトの女子二人が机に花瓶を置いていた。
「おい、なにしてんだよ。
そこはひとみの席だろ」
思わず口をついて出た言葉に、我ながら驚く。

