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執事の育成⁈
第6章 掛け。
『あっ、今俺の事嫌な奴って思った
でしょ?』

『えっ…。』
正直そうだけど、顔には出して
いなかったつもりなのに…

『その反応は図星だよね。じゃあさ。
俺らに関わんのやめてくれない?
俺執事になる気なんて、正直ないん
だよね。』

『それは、出来ないわ。一度引き受けた
ことだもの。』

『えー、何いいこぶっちゃってるわけ?』

『いいこぶってなんかいないわ。
貴方こそ失礼にもほどがあるわ。
勝手に断りもなくキスなんかして。』
二人して睨み合う…
今これが漫画だと…目からバチバチっ
て火花がちっている場面だと思う。

『それはあんたが五月蝿そうだった
し…、黙らせるためだよ。
それに人格が違うとはいえ…
一回も二回も変わらないでしょ。
まあそれにしては、随分反応も
違うけどな。』

『そんな事ない…『さっきは
赤くなってたくせに。
まあ、いいや。どうでも…とにかく
あんまり俺らに干渉しないでよ。
あと契約も破棄してよね。
じゃあ用事はそれだけだから。』
そういって部屋から出て行こうとする
淳の服を掴み…
『待って。私は貴方達を全部ひっくる
めて、立派な執事にするって決めた
のよ。そんな簡単にはひけないわ。』

『その手離してくれない?
服が伸びる。』
そういって振り向いた淳は
すごく冷たい目…
まるで心に突き刺さるような。
でもここで離したら、きっと
駄目な気がする…

『それは出来ないわ。』

『ほんとうざい。てか、男の力に
勝てると思ってんの。』

『…。』
力でやられたら、勝てないのは
わかる…けど。

『うざ。
わかってんなら、手放しなよ。』

『それは出来ないわ。』

『…。』

『…。』






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