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淫らに舞い堕ちる花びら 宮澤舞凪
第5章 見られて

ロングシートの前につり革を持って立っている舞凪。
前方の扉の手摺を持って立っている30歳代の大きな荷物を持った作業員風の男と、20歳代のビジネスバッグを持ったリクルートスーツの男。
後方の扉の手摺を持って立っている二十歳前後のバックパックを背負った学生風の長身の男。同じく二十歳前後の肩掛け鞄を肩に掛けている太った男。
他にもつり革を持って、舞凪の方を見ている40歳代くらいのTシャツにジーパンのロン毛の男もいれば、同じように見ている30歳代の今時、バンダナを頭に巻いた、これもロン毛の男。二十歳前後のデニムの短パンにトロピカル柄の半袖シャツの男。
電車が乗り換え駅に到着しても降りる人はなし。前方後方の扉から乗ってきた男が6人ほど。
電車が出発しトンネルに進入すると、窓ガラスがガラスのように車内を映す。座席に座っている老婦人と、ベビーカーを畳んで、赤ちゃんを抱っこしている女性と、旅行者らしい外国人のカップルの女性以外は、男ばかり。
しかも、視線は、舞凪に向いている人が多数。意外にロングシートの上のつり革を持っている人はおらず、舞凪だけ。男たちは、みんな少し離れて、舞凪を見て、眺めて、凝視していました。
車内で音がするのは、旅行者らしい外国人の韓国語か中国語の声。そして、その二人の出す咀嚼音。抱っこされた赤ちゃんは爆睡中らしく静か。あとは、鉄道が走る音。たまに、クシャミや咳き込む声。
舞凪は身体中に視線を感じていました。この日はスカート。その臀部。そして、つり革を持っている方の腋。横顔。胸。さらに、背中などまで。前方の扉附近の20歳代のリクルートスーツの男は、進行方向に背中を向けて舞凪の方を見て、ジッと頭の先から足元まで舐めるように凝視していて、舞凪も気持ち悪さを感じていました。
服の上からでも透視できるのかしら?それとも、実際に、透けている?
そんなことを考えてしまうほど、見続けるリクルートスーツの男。
振り返ることはしないけれど、臀部への視線も執拗でした。ずっと感じる視線。家を出るときに姿見で確認して、スカートからショーツが透けないことは確認済み。ショーツのラインもわからないことも確認済み。なのに、なぜ?舞凪を不安にさせる二十歳前後の肩掛け鞄を肩に掛けている太った男の視線。
前方の扉の手摺を持って立っている30歳代の大きな荷物を持った作業員風の男と、20歳代のビジネスバッグを持ったリクルートスーツの男。
後方の扉の手摺を持って立っている二十歳前後のバックパックを背負った学生風の長身の男。同じく二十歳前後の肩掛け鞄を肩に掛けている太った男。
他にもつり革を持って、舞凪の方を見ている40歳代くらいのTシャツにジーパンのロン毛の男もいれば、同じように見ている30歳代の今時、バンダナを頭に巻いた、これもロン毛の男。二十歳前後のデニムの短パンにトロピカル柄の半袖シャツの男。
電車が乗り換え駅に到着しても降りる人はなし。前方後方の扉から乗ってきた男が6人ほど。
電車が出発しトンネルに進入すると、窓ガラスがガラスのように車内を映す。座席に座っている老婦人と、ベビーカーを畳んで、赤ちゃんを抱っこしている女性と、旅行者らしい外国人のカップルの女性以外は、男ばかり。
しかも、視線は、舞凪に向いている人が多数。意外にロングシートの上のつり革を持っている人はおらず、舞凪だけ。男たちは、みんな少し離れて、舞凪を見て、眺めて、凝視していました。
車内で音がするのは、旅行者らしい外国人の韓国語か中国語の声。そして、その二人の出す咀嚼音。抱っこされた赤ちゃんは爆睡中らしく静か。あとは、鉄道が走る音。たまに、クシャミや咳き込む声。
舞凪は身体中に視線を感じていました。この日はスカート。その臀部。そして、つり革を持っている方の腋。横顔。胸。さらに、背中などまで。前方の扉附近の20歳代のリクルートスーツの男は、進行方向に背中を向けて舞凪の方を見て、ジッと頭の先から足元まで舐めるように凝視していて、舞凪も気持ち悪さを感じていました。
服の上からでも透視できるのかしら?それとも、実際に、透けている?
そんなことを考えてしまうほど、見続けるリクルートスーツの男。
振り返ることはしないけれど、臀部への視線も執拗でした。ずっと感じる視線。家を出るときに姿見で確認して、スカートからショーツが透けないことは確認済み。ショーツのラインもわからないことも確認済み。なのに、なぜ?舞凪を不安にさせる二十歳前後の肩掛け鞄を肩に掛けている太った男の視線。

