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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第60章 特別な日の始まり
梨果と友也を学校へ送り出すと私は仕事を収めに都内へ行った。列車内で見かけるカップルは違和感のない男女ばかりだった。

(私みたいな親子ほど離れたおじさんに14歳の梨果が処女を……)

梨果は昨夏のあの出来事でとんでもない未来に舵を切ってしまったものだと改めて思った。

梨果の美幸に対する思いも意外だった。思えば梨果が美容院で髪をボブに戻さず、伸ばす方向にしたのも美幸の影響だろうか。
私がそれほど美幸に対して感情を寄せているとは梨果に指摘されるまで気が付かなかった。確かに骨折をしていた時期の毎日の美幸の献身的な介護と二人だけで過ごした時間に心をときめかせたのは事実だった。

梨果は周りをよく観察している。まだ14歳の少女に何もかも見透かされているようだった。

しかし私は梨果が“世界一”だ。

その世界一というのには梨果の言うとおり“カラダ“の美しさも含まれる。が、梨果にも見透かされない”恋心“があるのは事実なのだ。
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