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臨時ヌードモデル~梨果14歳の一年~
第101章 父の裸婦画
「もう、まったく梨果は……いいから絵を見ておくれよ。」

「そ、そうだよね……」

改めてしみじみ自分が描かれている絵を眺める。

「感想は?」

父に訊ねられるが、自分そのものなので何とも言えない。

「私そのものだね。」

「まぁ。でもそれ感想じゃないよね?」

「う、うん……強いて言うなら恥ずかしい?」

「それも梨果の感情であって絵の感想じゃないよね?」

「もう!お父さんうるさいー!」

“裸の私そのもの”これしか言いようがなかった。胸もお尻も誇張されることはなく小さいまま。細かい事を言えば一番コンプレックスな少ない陰毛もそのまま……

「ここの毛は増やすか無くすかどっちかにならなかったの?中途半端で恥ずかしいんだよね。」

「え?そういうのは仕上げる前に言ってよ。」

「ですよねー……」

よくみると肌が輝いて見えた。自画自賛とかそういうのではなく純粋に綺麗な絵だなと思った。

「これを展覧会に出展しようと思ってる。」

「え?!」

「だめかな?」

「これを人目に曝すということは私の裸を人目に曝すということでは?」

「いや、これは梨果の裸の絵ではあるけど梨果の裸ではないよ。」

「えっ?」

「えっ?」

「……ちょっと考えさせてもらってもいい?」

「あ、ああ……」

「おじさんと……あと真田さんと富山さんにも見てもらおうかな。いい?」

「私は構わないけどその3人には見せてもいいんだ?」

「もう散々”生身”を見られてますからね……」

「あ、ああ申し訳ない……」
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