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愛の笛
第12章 プロポーズ

「あの…申し訳ないんだけど…
服を脱いで裸になってもいいかい?」

着衣での入浴は、これほどかと思うほど不快だった。
水圧で胴体も腕にも足にも生地が張り付いていた。

「あっ!ごめんなさい!」

体を離してくれたのを機に、草薙は洗い場に出るとジャケット、ワイシャツと順番に脱いで行く。
だが、体に張り付いた衣服はとんでもなく脱ぎにくい。

「あの…お手伝いしましょうか?」

「ありがたい。濡れた服を脱ぐのがこんなにも厄介だとは思わなかったよ」

濡れた着衣も誰かに手伝ってもらうと格段に脱ぎやすかった。

「ありがとう、あとは自分で脱げるよ」

「そうおっしゃらずに、最後まで手伝わせてくださいな」

葉子は洗い場にひざまずいて草薙のベルトをゆるめてゆく。
その格好は、たわわな乳房が揺れ、何だか今からフェラチオをしてもらうみたいで、そんなことを想像するとペニスが勃起してきた。

『ヤバい!ヤバいぞ!!』

まるで葉子の裸体を見て欲情していると思われかねないシチュエーションだけに、出来ることなら後ろを向いてズボンとパンツを下ろしたかった。

「だ~め、私だけヌードなんていやだわ、ちゃんとあなたもヌードを私に見せなさい」

すでにペニスのシルエットが勃起しているのを彼女に気づかれているはずだ。
それを知ってか知らずか、葉子はズボンとパンツを同時に下ろすと、飛び出たペニスに「きやっ!」と驚いた。

「ご、ごめんよ…
これはその…欲情しているとか、そんなんじゃなくて…
そう、男は生理現象で時たまこうして勃起してしまうんだよ」

「勃起してるわと薄々気づいていたわ…
でも…これほど大きなモノをお持ちだとは知らなくて…」

葉子は勃起したソレを凝視してもいいのかどうか、困ったように視線を泳がせた。
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