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愛の笛
第10章 レセプション
各自が数名のグループに分かれてお世話になる家の人たちと挨拶を交わし始めた。
「あの…僕はどのお宅に泊めてもらえばいいんでしょうか?」
「君と僕だけはかなり狭いお宅なんだそうだ
だから僕らだけは一人一人違うお宅にご厄介になる」
「えっ?!一人だけで?」
英語が話せると言っても片言なので
一人というのは何とも心細い。
「経験の少ない彼らに一人で見ず知らずのお宅にご厄介になれと君は言えるのかい?
それこそ、初日から脱落者が出てしまうぞ」
越中さんにそのように説得されれば従うしかなかった。
「ユー、ミスタークサナギ?」
草薙を向かえてくれたのは歩くだけで精一杯という老人ともう一人は還暦過ぎのご婦人で年の差があるけれど、どうやらご夫妻のようだった。
『まあいいか、どうせ、寝るだけなんだから文句は言えないな』
一行は蜘蛛の子を散らすようにお世話になる家人に案内されてそれぞれのお宅に分散した。
「ミスタークサナギ、カモン」
老人は先導しようと歩き出すのだが、
どうにも足元がおぼつかなくて草薙は彼の腕をとって補助してあげた。
それは家に草薙を招くというよりは、日本人の介護人を雇ったに等しい図式であった。
『これじゃ、先が思いやられるぞ…』
なるべく老人を道の平坦な部分を歩かせ、
草薙は仕方なく路肩を歩いた。
突然、老人が体を密着させてくる。
草薙の鼻腔にツンと老人特有の加齢臭が襲いかかる。
「なにもそんなに密着しなくても、ちゃんとあなたを支えてあげますよ」
片言の英語でそのようにつたえると
老人は早口で草薙を叱責するように話し始めた。
聞き取りにくかったが、途中で「スネーク」という単語がわかったので「あ~!そうか、蛇に気を付けろと言うんですね?」と返答すると、通じたのがわかってホッとしたのか老人は顔をクシャクシャにして微笑んだ。
家にたどり着くと一人の娘が出迎えてくれた。
「孫のサーシャです」老人が紹介すると孫娘のサーシャは日本の作法を一生懸命に覚えてくれたのかお辞儀をした。
ブラジャーを着用しないのかお辞儀をすると開いた胸元から豊満な乳房がエロかった。

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