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誰にも言えない、紗也香先生
第2章 3回目のレッスン
「で、先生。今日のレッスン、やりますよね?」

――ぽん、と現実に引き戻す一言。

ついさっきまで耳に感じてたのは……
息とか、舌とか、あれ全部……わたしの妄想!?

顔が一気に熱くなるけど、必死に誤魔化す。
「も、もちろん。勉強が一番ですからねっ!」
やたら張り切った声が、空回り。

彼がプリントをテーブルに丁寧に並べていく。
私は、後ろ手のまま読み上げ、
彼は静かに聞きながら、ページを一枚ずつ捲る。

……なんか、めちゃくちゃシュールじゃない?
腕縛られたままレッスンって、どんな新ジャンル?
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