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誰にも言えない、紗也香先生
第2章 3回目のレッスン

「先生、レッスン……まだ続けますか?」
その言葉に、私ははっとした。
あぁ、そうだった――今日は英語の個別指導。
その時――
彼が静かに立ち上がって、床にあった下着を拾い上げた。
彼は少しだけ口元をゆがめて、
「……先生、ここ……なんかシミ、ついてますよ?」
いたずらっぽく、けれどどこか低く甘い声。
「……っ! ば、ばかっ! 勇くんのばかぁっ!」
羞恥に耐えきれず、私は声を上げた。
その瞬間だった――
彼の顔が、すっと近づき、唇が私の声をそっと塞いだ。
「……っ……!」
目を大きく見開いた私の世界が、静かに止まる。
柔らかくて、温かくて、思っていたよりずっと優しい。
声じゃなくて、想いが伝わるキス。
あぁ……だめだ、心まで、奪われていく――
そっと目を閉じた私の中で、なにかが静かに始まった気がした。
彼の唇がふと重なった瞬間、世界が音を立てて変わったようだった。
窓の外では、春の風がそっと枝葉を揺らしている。
時間が、ゆっくり、柔らかく、流れていく。
唇と唇が触れ合う場所だけが、やけに熱い。
互いの呼吸が重なり、鼓動がひとつになる。
言葉なんて、必要なかった。
見えない世界の中、感じるのは、彼のぬくもり。
この静かな部屋に、春の匂いとふたりの温度が満ちていた。
その言葉に、私ははっとした。
あぁ、そうだった――今日は英語の個別指導。
その時――
彼が静かに立ち上がって、床にあった下着を拾い上げた。
彼は少しだけ口元をゆがめて、
「……先生、ここ……なんかシミ、ついてますよ?」
いたずらっぽく、けれどどこか低く甘い声。
「……っ! ば、ばかっ! 勇くんのばかぁっ!」
羞恥に耐えきれず、私は声を上げた。
その瞬間だった――
彼の顔が、すっと近づき、唇が私の声をそっと塞いだ。
「……っ……!」
目を大きく見開いた私の世界が、静かに止まる。
柔らかくて、温かくて、思っていたよりずっと優しい。
声じゃなくて、想いが伝わるキス。
あぁ……だめだ、心まで、奪われていく――
そっと目を閉じた私の中で、なにかが静かに始まった気がした。
彼の唇がふと重なった瞬間、世界が音を立てて変わったようだった。
窓の外では、春の風がそっと枝葉を揺らしている。
時間が、ゆっくり、柔らかく、流れていく。
唇と唇が触れ合う場所だけが、やけに熱い。
互いの呼吸が重なり、鼓動がひとつになる。
言葉なんて、必要なかった。
見えない世界の中、感じるのは、彼のぬくもり。
この静かな部屋に、春の匂いとふたりの温度が満ちていた。

