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誰にも言えない、紗也香先生
第3章 謎の女、ファンタシーの扉

柔らかな手に導かれ、私は目隠しと手錠のまま、ゆっくりと奥の部屋へ運ばれていった。
革張りの床が、足元にひんやりとした感触を伝える。私の視界は閉ざされているのに、リザの存在は、熱を帯びた空気として私を包んでいた。
「ねえ、サヤ……」
囁きは、頬を撫でるように優しかった。
「昨日の“あのお店”でのあなたを見たとき……やっと、気づいたの。ずっと好きだったのに、なにも言えずにいた。でもあれは、運命だったのよ」
運命——そう、私もあの瞬間に、何かが変わった気がした
もしこの人となら。
この不思議で甘美な世界に、一緒に落ちてみてもいいのかもしれない。
心の奥にそっと浮かんだその答えが、私の唇からため息のようにこぼれた。
「……リザさんとなら」
その瞬間、ふわりと軽やかな笑い声。
空気を裂くように、布が床へと滑り落ちる静かな音が重なる。
私の前に立つ気配が、より濃くなる。
そして——そっと目隠しの布がずらされ、リザの姿が私の前に現れた。
ガーターストッキングとピンヒールだけ裸のリザ、私も同じ。
黒の“サヤ”と、白の“リザ”。
受け身と、導き手。
鏡合わせのように向き合う私たちは、たったひとつの物語のページだった。
革張りの床が、足元にひんやりとした感触を伝える。私の視界は閉ざされているのに、リザの存在は、熱を帯びた空気として私を包んでいた。
「ねえ、サヤ……」
囁きは、頬を撫でるように優しかった。
「昨日の“あのお店”でのあなたを見たとき……やっと、気づいたの。ずっと好きだったのに、なにも言えずにいた。でもあれは、運命だったのよ」
運命——そう、私もあの瞬間に、何かが変わった気がした
もしこの人となら。
この不思議で甘美な世界に、一緒に落ちてみてもいいのかもしれない。
心の奥にそっと浮かんだその答えが、私の唇からため息のようにこぼれた。
「……リザさんとなら」
その瞬間、ふわりと軽やかな笑い声。
空気を裂くように、布が床へと滑り落ちる静かな音が重なる。
私の前に立つ気配が、より濃くなる。
そして——そっと目隠しの布がずらされ、リザの姿が私の前に現れた。
ガーターストッキングとピンヒールだけ裸のリザ、私も同じ。
黒の“サヤ”と、白の“リザ”。
受け身と、導き手。
鏡合わせのように向き合う私たちは、たったひとつの物語のページだった。

