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誰にも言えない、紗也香先生
第3章 謎の女、ファンタシーの扉
月曜の朝。
喧騒と押し合う満員電車の中で、私はいつもの“先生の顔”を被っていた。
駅のホームに流れる風も、昨日の夜とはまるで別の世界のもののよう。
学校に着くと、生徒たちに軽く「おはようございます」と声をかける。

教務室。
自分の席に腰を下ろすと、スマホに着信の通知。
けれど、それを開く勇気はなかった。
そのまま、何もなかったように、教室へと向かった。

(私は先生。何も知らない先生)

昼休み。
誰もいない女子トイレの個室に入り、ようやくメールを開いた。
画面に映ったのは、昨夜の、あの甘く危うい世界の断片――
私の秘密、その証拠。
レースの下着に、揺れる髪。チョーカーに、リザの指。
そこには、もう“先生”ではない私が、確かにいた。

(これが……“サヤ”)

メールの指示通りに、脱いだ下着をハンドバッグに忍ばせた。
女教師服のような日常の中に、誰にも見せない私の断片を。

午後。
勇くんのいるクラスへ。
彼の目と合ったその瞬間――ふっと、ほんの少し、微笑んだ。
無表情だった彼が、初めて見せたやさしい線。

(……見られた? まさか、気づいた?)

胸がざわついた。
けれど私は、先生の顔で、平静を装うしかなかった。
放課後、生徒が去ったあとのトイレ個室。
私は静かにスカートをまくりあげ、
中に残っていた“昨夜の名残”を丁寧に拭き取った。

そして、そっとシャッターを切る。
揺れる気持ちと熱を封じ込めた一枚の写真。
それをリザに送信したあと、深く息を吐いた。

(サヤは、今日もここにいる。誰にも知られずに)
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