この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
誰にも言えない、紗也香先生
第3章 謎の女、ファンタシーの扉

翌朝、私はいつも通りの“先生”に戻っていた。
白いチョークで黒板に英単語を書きながらも、胸の奥にかすかな違和感が残る。
(なにかが……足りない)
その「何か」は、午後の授業、ふと視線を上げた時、野村くん――勇の瞳の中にだけ見えた。
静かなそのまなざしが、ぽっかり空いた心の空白を、そっと満たしてくれた気がした。
放課後、帰り支度をしていると、スマートフォンが震えた。
「会いたい」――それだけの、リザからのメッセージ。
ある都会の駅、喧騒の中、改札を抜けた瞬間――
人混みの向こうに、リザの姿があった。
黒のスーツに身を包み、知的な眼差しとすらりと伸びた脚。まるで企業の重役秘書みたいに、圧倒的な存在感。
「来てくれて、ありがとう」
リザが微笑みながら、私の髪にそっと触れた。
たったそれだけで、胸がきゅんと締めつけられた。
私たちは腕を組んで、仲の良い姉妹みたいに、ショッピングモールを歩いた。
ドレスショップでは、思い切ってガーターストッキングやTバック、透けるレースの下着まで選ばれた。
試着室の鏡に映る、自分の姿に思わず赤面した。
「こ、こんなの……私、着たことない……」
するとリザはくすっと笑って、私の耳元で囁いた。
「でも、きっと似合うわ。今夜、あなたの“新しい扉”がひらく気がするの」
リザがすべて支払いを済ませると、私は少し罪悪感を込めてつぶやいた。
「今度、なにかご馳走するね。なにがいい?」
すると、リザは少し身を乗り出して、いたずらっぽく微笑みながら――
私の唇ぎりぎりに顔を近づけ、わざと店員にも聞こえるように、ゆっくりと囁いた。
「ア・ナ・タ・ノ・ミ・ツ……かしら」
頬が燃えるように熱くなり、私はバッグの持ち手をぎゅっと握った。
(も、もう……リザさんってば……!)
白いチョークで黒板に英単語を書きながらも、胸の奥にかすかな違和感が残る。
(なにかが……足りない)
その「何か」は、午後の授業、ふと視線を上げた時、野村くん――勇の瞳の中にだけ見えた。
静かなそのまなざしが、ぽっかり空いた心の空白を、そっと満たしてくれた気がした。
放課後、帰り支度をしていると、スマートフォンが震えた。
「会いたい」――それだけの、リザからのメッセージ。
ある都会の駅、喧騒の中、改札を抜けた瞬間――
人混みの向こうに、リザの姿があった。
黒のスーツに身を包み、知的な眼差しとすらりと伸びた脚。まるで企業の重役秘書みたいに、圧倒的な存在感。
「来てくれて、ありがとう」
リザが微笑みながら、私の髪にそっと触れた。
たったそれだけで、胸がきゅんと締めつけられた。
私たちは腕を組んで、仲の良い姉妹みたいに、ショッピングモールを歩いた。
ドレスショップでは、思い切ってガーターストッキングやTバック、透けるレースの下着まで選ばれた。
試着室の鏡に映る、自分の姿に思わず赤面した。
「こ、こんなの……私、着たことない……」
するとリザはくすっと笑って、私の耳元で囁いた。
「でも、きっと似合うわ。今夜、あなたの“新しい扉”がひらく気がするの」
リザがすべて支払いを済ませると、私は少し罪悪感を込めてつぶやいた。
「今度、なにかご馳走するね。なにがいい?」
すると、リザは少し身を乗り出して、いたずらっぽく微笑みながら――
私の唇ぎりぎりに顔を近づけ、わざと店員にも聞こえるように、ゆっくりと囁いた。
「ア・ナ・タ・ノ・ミ・ツ……かしら」
頬が燃えるように熱くなり、私はバッグの持ち手をぎゅっと握った。
(も、もう……リザさんってば……!)

