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誰にも言えない、紗也香先生
第3章 謎の女、ファンタシーの扉

「しようか?」
リザの声は、まるでいたずら好きな天使の囁き。
そう言うと、彼女は何の迷いもなくしゃがみ込んで、川に向かって、まるで“聖水”でも捧げるような仕草。
思わず私は、横目で見て「えっ⁉」と戸惑ったけど……不思議と笑いがこみ上げてきた。
「もしかして、そういうのもアリなの……?」
まさかの展開に、半分夢の中のような気持ちで、私もリザの真似をしてしゃがみこんだ。
夜風の中、ふたりでこっそり“自然とひとつになる”初体験。
どこかおかしくて、でも、なぜか胸がすうっと軽くなる。
「……あなた、まだ、少し残ってるわよ?」
リザがしゃがんだまま、指先で私の手をそっと取った。
そのまま、すっと顔を近づける。その動作はまるで花が揺れるようにやわらかく、私は戸惑いの息を呑んだ。
「ちょ、ちょっと…! そこは――くすぐった……」
声が漏れると、リザは悪戯な笑みを浮かべながら、瞳だけで私を見上げる。まるで「見逃さないわ」と言いたげに。
「ふふ……じゃあ、今度は私の番ね♡」
リザの番になったはずが、突然の“再放出”。
「ちょ、まってリザ!? 顔にかかっ――ぷはっ!」
何が起きたのか分からぬまま、顔を抑える私。
しょっぱいような、なんとも言えない味が口に広がる。
「美味しい?」と無邪気な笑顔でリザが聞いてくる。
「美味しくないわよ!変なことさせないでーっ!」と叫んだ私を置いて、リザは川沿いの道を笑いながら走っていく。
「こらぁー!待ちなさーい!!」
怒ったふりで追いかけながら、私の顔も笑っていた。
月の光の下、ふたりの天使が
ただの悪戯と笑いを分かち合う。
まるで、楽園でじゃれ合う小さな精霊のように――。
リザの声は、まるでいたずら好きな天使の囁き。
そう言うと、彼女は何の迷いもなくしゃがみ込んで、川に向かって、まるで“聖水”でも捧げるような仕草。
思わず私は、横目で見て「えっ⁉」と戸惑ったけど……不思議と笑いがこみ上げてきた。
「もしかして、そういうのもアリなの……?」
まさかの展開に、半分夢の中のような気持ちで、私もリザの真似をしてしゃがみこんだ。
夜風の中、ふたりでこっそり“自然とひとつになる”初体験。
どこかおかしくて、でも、なぜか胸がすうっと軽くなる。
「……あなた、まだ、少し残ってるわよ?」
リザがしゃがんだまま、指先で私の手をそっと取った。
そのまま、すっと顔を近づける。その動作はまるで花が揺れるようにやわらかく、私は戸惑いの息を呑んだ。
「ちょ、ちょっと…! そこは――くすぐった……」
声が漏れると、リザは悪戯な笑みを浮かべながら、瞳だけで私を見上げる。まるで「見逃さないわ」と言いたげに。
「ふふ……じゃあ、今度は私の番ね♡」
リザの番になったはずが、突然の“再放出”。
「ちょ、まってリザ!? 顔にかかっ――ぷはっ!」
何が起きたのか分からぬまま、顔を抑える私。
しょっぱいような、なんとも言えない味が口に広がる。
「美味しい?」と無邪気な笑顔でリザが聞いてくる。
「美味しくないわよ!変なことさせないでーっ!」と叫んだ私を置いて、リザは川沿いの道を笑いながら走っていく。
「こらぁー!待ちなさーい!!」
怒ったふりで追いかけながら、私の顔も笑っていた。
月の光の下、ふたりの天使が
ただの悪戯と笑いを分かち合う。
まるで、楽園でじゃれ合う小さな精霊のように――。

