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愛染明王の御前で
第11章 第十一話
「つまりはね、こういうことなの。仏の道に生きる者は、禁欲をする必要がないと仰っているのよ。お酒も飲めばいいし、セックスだってすればいい。本能を断つことは所詮無理なこと。人間が持っている本能を否定するのではなく肯定するってことなのよ」


だからと言ってこんなことをして許されるのだろうか、と梢は思った。


「私は梢さんに魅力を感じてしまったわ。もちろん最初は親近感よ。でも、四つん這いになって床を拭いている梢さんを見たら、素敵なお尻してるじゃない?触らずにはいられなかったのよ」
「ほ、仏の道といえども、場所を弁える必要があるはずでは?」


勇気を振り絞って藤乃の方を見た。
振り返ると藤乃は上半身のニットとベージュのショーツだけになっており、下半身を覆っていたスカートは取り払われていた。


「お、奥様!」
「なぁに?」


鼻を口とを唾液と愛液でベタベタにし、化粧が台無しになってしまった藤乃の顔が、梢の尻の影からひょっこり現れた。


「スカートが邪魔だから脱いじゃったの。梢さんと同じ格好ね。これならお互い恥ずかしくないでしょ?うふふ」
そして藤乃の右手は、自分の股間を弄っていた。
「私もオマンコベチョベチョよ。梢さんの舐めてたら感じちゃった。ねぇ…見てて…」


藤乃は四つん這いになったまま、器用にショーツを脱いだ。
そして、脱いだショーツを梢に見せた。
「ほら、私も梢さんと同じだけ濡れてるの。でも、私の場合はおしっこじゃなくてよ。いやらしい花の蜜って言えばいいかしら。うふふ…」
ショーツの股布部分が、濃く変色していた。
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