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巫女は鬼の甘檻に囚われる
第10章 赤い痕

「落ち着いてください……!…ぁ…!」

「ハァ……ッ」

「…ぅ、…痛…ぃ……//」

 鬼はさらに彼女の着物をはだけさせて、胸元の谷間へと唇を滑らせた。彼女の乳房の膨らみを舌が丁寧に這い、ときおり、頂きの敏感な突起を軽く吸い上げる。

 ジュルッ、チュルッと卑猥な音が続き、巫女は眉をよせて首を振る。赤い痕は、胸の柔らかな肌に一つ、また一つと咲き乱れ、清らかな身体を穢す花の模様となる。

 そして鬼の爪が軽く肌をなぞり、痕の周りを撫でると、巫女の肌が粟立つ。

「……は‥‥はぁぁ‥‥‥っ」

 彼女の呼吸は乱れ、羞恥と快楽が混じる感覚に耐えきれず、弱々しい声が漏れた。

「ぃゃ‥‥‥です、離して」

 震える声を出す彼女の視線がふと動くと、木の根元でうずくまる影尾の姿が見えた。

「ぁぁ‥‥‥だめ‥‥!」

 彼の琥珀色の瞳が、こちらをじっと見つめているかもしれない。巫女の頬がカッと熱くなり、慌てて顔を背けた。

(こんな姿、恥ずかしい……!)

「見られてっ‥‥しまいます‥‥‥やめて」

「ふ……そんな余裕も、すぐに消えるぞ」

 鬼の声は低く、嘲るような響きを帯びていた。

 彼は巫女の顎を掴み、強引に顔を自分へと向けさせた。目には、欲望と苛立ちが渦巻いている。

 人のそれより長い舌は再び彼女の肌を這い、首筋へと戻った。ゆっくりと、執拗に吸い付き、新たな赤い痕を刻む。

 彼女の肌は桃色に上気し、汗が玉のように浮かんだ。

 鬼はそんな巫女の耳朶を軽く噛み、長い舌で耳の内側までをねっとりと犯した。

 グポッ、ジュルッと卑猥な音が響き、相手を押しのけようとする巫女の手が反射的に引っ込む。

「あ‥‥ぁぁぁっ‥‥//」

 呼吸はさらに乱れ、妖気による熱が身体を侵していく。鬼は彼女の反応を確かめながら、赤い痕を次々と刻んだ。その一つ一つが、彼女の抵抗を嘲笑うように、白い肌に鮮やかに浮かび上がる。

 彼女の肌は、数えきれない痕で彩られ、まるで鬼の欲望のキャンバスと化していた。



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