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Memories of 1994 露出少女A
第2章 塾講師
結果的には、本部が増田との契約を2学期限りと決定したこともあって、俺と増田との間に何かがあるということはなかった。

また、本部からの通達では受験を控えている小学六年生の社会も、保護者アンケートの結果に基づいて俺が担当することになり、西村先生の代理として60万。そして、増田から分捕った20万円で計80万円が俺のものになった。

ま、俺が欲しかったのは金じゃなく、小学六年生の講義のコマ。

というのも、多分、路子の講座を担当したかったからだと思う。当時の俺の記憶では、路子は理系少女で、国語と社会が苦手だった。だから、増田みたいなクソ講師が教えていては、成績が伸びないという危機感もあったし、俺ならもっと伸ばしてやれるという自信もあった。

12月。冬期講習が始まった。六年生の場合は、入試直前講習だが。

受験まで残された時間は12月、1月の二か月と言っても、実質1カ月半。1月の半ばから受験が始まる。

国語と社会の底上げが喫緊の課題の路子は、毎日、国語と社会の講座をとっていて、俺と一緒になった。

20人ほどの塾生を前に、直前のそれこそ、受験対応マニュアル的な授業。コース別から学校別になる入試直前講座。

路子が受ける錦城学院。偏差値は40から45程度。50を切っている。名門だが、偏差値はそれに見合ってはいなかった。

俺に言わせれば、路子の数理の学力をもってすれば、国社がさほどできなくても合格できる中学校だった。

それでも、路子は熱意を持って勉強に取り組んでいた。模試の判定もA判定。合格は確実だったが、真面目に講義を聞き、わからないところ、間違えたところを質問しに、講師控室に路子はやってきた。
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