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監禁!水沢笑子
第2章 潜入
その15分前だ。

AV会社ボインの社内では面接の準備が進められていた。事務室、面接室、資料室、更衣室の4部屋しかない狭い社内だ。パンチパーマで首筋に入れ墨が見える社長の田中竜次が社員に指示を与えていた。

「カメラ準備いいか?」
カメラは面接室と資料室との壁にあけた穴から撮影するようにセットされていた。そのため、どうしても見えない死角ができる。その場所がどこなのかを男優の頭に叩き込ませていた。

「いいか、カメラは回っている抵抗されても犯してしまえ」
そう言われても心配そうな男優。男優は女性を油断させるため、ガツガツしたベテランでなくやさしい感じのぽちゃっとした24歳で、主演するのは初めてだった。おどおどしているほうが、男優に見えなくて好都合なのだ。

田中は社長だが毎回面接には参加していた。自分が実際に面接女性と行為に及び使えるか使えないかの判断が必要だった。

面接室には窓が1つあるが、段ボールを貼りつけて外からの光を遮断していた。机と椅子が4つセットされて、3人掛けソファーが部屋の隅に置いてあった。過去にこの面接室でレイプされた女性は数えきれない。床に残る赤い点々はハードなプレイでの血痕が消せずに残っているのだ。勿論全員泣き寝入りだった。中にはそのままAV女優になった人もいる。この会社の看板女優篠宮ランもその1人だ。

二人は黒のスーツ姿で椅子に座り、面接の女性が来るのを待った。
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