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レッスンの仕方が間違っている!
第11章 3次審査当日
「っ……何、これっ、くそ……ッ」

 審査を終えて椿は、審査室のドアを閉めた途端、壁にしがみついた。

 息苦しい。
 意識が朦朧とする。
 さっきのクスリのせいかもしれない……
 いや、そんなクスリ実際にあるはずないよな?

「くっ……何、だよ、アイツ。くそっ!はぁ、はーぁ……」

 踊り終えてから、何だか身体の奥が熱い。
 踊る間は気のせいだと思っていた。
 だがそうじゃなかった。
 振りでターンしたり、ジャンプしたり、とにかく身体が揺すぶられる度に、身体の体温が上がっていくような錯覚があった。
 実際そこまで体温は上がっていないのかもしれないが、尋常じゃないほどに鼓動が収まらない。

 おかしい……こんなに汗が。

 髪の生え際からビッショリと汗が吹き出している。
 もう立っているのも辛かった。

「くそっ……帰れないって、こんなんじゃ………」

―ドクンッ

 疼く。
 やだ……
 やっぱりそういうクスリなんだ。
 此処で功に会ったりしたら……いや、誰かに会ったりしたら大変だ。
 気持ち悪い。
 早く動かなきゃ。
 審査が終わったのに此処に居たら怪しまれる。
 どうして一瞬でもアイツが本当はいいヤツなんて思ったんだ?
 最低なヤツじゃんか。

「はぁ、はぁ……っとっ。」

 両手を床について四つん這いの体制から、壁を支えに立とうと再び試みる。

「はぁっ……一旦、トイレっ行けば……はぁはぁ」

 なんとかなるんだ。

「カツンッカツンッ」
「!?」

 誰か近付いて来る……!!
 どうしよう!
 わかる人にはわかるよ!
 しかも何でこんな所でこうなってるのか。
 いろんな意味で不審がられるに決まってる!

「んっ……はぁはぁこのっ、立てよ!俺の足……っ」

 精一杯足に力をいれて立ち上がった。

 よし!跡はなんて言って誤魔化すか……?

 椿は足音の近付いてくる方を睨みつけながら、奥歯をギュッと噛み締めた。
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