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レッスンの仕方が間違っている!
第3章 2次審査当日
 何これ、躍動感が堪んない!

 椿はただ嬉しくて功を見た。
 そしてまた、彼も椿を見ていた。
 瞬間2人は同じことを考えた。

 よぉし!

 椿は側転をかましてボックスを踏んだ。

 隣で功はバック、続いて前にクロスステップをしながら手をしなやかに動かし数歩。
 最後に椿を指先す。

 公衆の目が椿に集中する。
 瞬間、はなから耳打ちしてあったかのように高いバックをかました。

 そこで曲が止む。

「はぁ、はぁ、はぁ」

 ダンサー達の息遣いが聞こえる。
 誰もが満足した顔で汗を拭う。

 広場は静まりかえり、そして大きな拍手と伴い歓声に包まれた。
 2人して、人だかりが騒がしくなり始めているのなんてお構いなしにハイタッチ。

「おい梶!お前あれ流せ!!」

 中心奥で踊っていた青いバンダナの、日焼けした男が音響の方に叫ぶ。

 人だかりで、なんだなんだ?とでも言いたげに顔を見合わせる者がチラホラ。
 何が起こるのか?
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