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幸せのカタチ
第17章 お誕生日

「それより、未来さん誕生日プレゼントの掃除機の箱開けた?」
「あっ!!まだ開けてないわ…」
私はプレゼントされた掃除機をすっかり忘れていたのだ。
プレゼントされた掃除機の箱を持ってきた。
それを雅紀が開けてくれる。
「わーぃ!!可愛い掃除機ぃ~!!」
「俺が組み立ててあげるよ…」
雅紀は素早く組み立ててくれた。
その無印良品のスティッククリーナーはとても可愛らしくて使いやすそうだった。
「これで、小まめに掃除機が掛けられるわ、本当にありがとう…」
「未来さんが喜んでくれて、俺は嬉しいよ…」
そんな会話をしているうちにあっという間に40分が過ぎて行った。
その時、我が家のチャイムが鳴ったのだ。
どうやら、デリバリーのお寿司が届いたらしい。
玄関のドアを開けるととても可愛らしい配達の男性が立っていた。
お寿司を受け取り、雅紀から受け取ったお金で支払いを済ませた。
ダイニングテーブルの上は寿司桶が二つ置かれて、いっぱいになってしまう。
私は倫也が亡くなってしまってからずっとひとりのお誕生日を過ごしてきた。
毎年、お誕生日にはひとりでお寿司を取りひとりだけでお祝いをしていた。
でも、今年は雅紀が一緒なのだ。
嬉しかったのは言うまでもない。
お寿司に掛かったラップを雅紀が外してくれる。
私は小皿にお醤油を注いでいた。

