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幸せのカタチ
第14章 前夜

この日の夜もいつもの様に私たちはLINEで電話をしていた。
数日前から私は雅紀にちょっとしたお願いをしていたのだ。
そのお願いとはこんな事だった。
「マサさん、私マサさんにお願いしたいことがあるんだけど?」
「何だい?俺に出来る事なら何でもするよ…」
「うん、まずは玄関のチャイムの電池交換をして欲しいの…」
「そんな簡単な事でいいの?」
「ええ、いいのよ…」
我が家の玄関のチャイムは電池式になっており、電池を交換したかったのだが女の私にはちょっと電池をハメ込む時にかなりの力が必要になった。
私は自分で交換出来なかったのでそれを雅紀にお願いしたのだ。
それから次にお願いしたことはこんな事だった。
「それと、ベッドマットレスのローテーションをして欲しいの…」
「あぁ、ベッドマットレスの位置を変えたいんだね?」
「ええ、そうなの…」
「そんな簡単な事ならいつでもやってあげるよ…」
「ありがとう…」
ベッドマットレスはかなり重たいのだ。
多分、20キロはあると思われた。
女の私ひとりでは向きを変えてローテーションは無理だった。
次にお願いしたことはこんな事だった。
「それとね、マサさん、我が家のエアコンのホースのテープ巻きもして欲しいのよ…」
「エアコンのホースのテープを巻けばいいんだね?」

