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ーasahiー
第3章 猶予
「空いてる部屋見つけて
明日からの動き説明しようか」
言われるがまま後に付いて回り部屋を探す。
どの部屋も新入社員と担当がいて
なかなか空き部屋がない。
「ぢゃぁ…あそこにするかな」
修は屋上へと続く階段を登り
勢い良く扉を開けた
「喫煙所でごめんな」
春の風邪がフワッと吹き
修のサラサラの髪がなびいた…
「楽にしていいからね」
修は自動販売機でコーヒーを2つ買い
片方を俺に手渡した
「緊張してる?」
「あ…はい。少し…」
ふふっと笑う修は楽しそうに
「新鮮でいいな」
それだけを言うと明日からの
打ち合わせを始めた。
とりあえず付いて回って
修の営業先に顔を覚えてもらう…
はじめはその程度から。
説明が終わると修は
たばこを取り出し一言
「あ、いいかな」
と遠慮がちにきく。
「はい」
修煙草吸うんだ…
SevenStarsか…
足を組み軽く背伸びをする…
やばいな…
目離せないし…
ただ煙草を吸ってるだけなのに
心拍数があがるのが分かる。
おれはばれないように
目を反らし大きく息をすった。
俺たちはここから
始まったんだよ…
修…。