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ーasahiー
第5章 確執
「修は最近仕事上手くいってますか?」
間が耐えきれず話をはじめる…
「あぁ…新入社員の面倒をみてるよ」
「女?男?」
「男性だが」
「ふーん…イケメン?修のタイプ?」
「そんな訳ないだろ」
呆れて笑う修の目はどこか嬉しそうだった。
「旭はどうだ?馴染めてるか?」
「んーどうですかね…
やっぱり回りの視線が痛いですよ」
「それはしょうがないさ
暫くしたら慣れるだろ」
「やっぱり比べられるって
気分いいもんじゃないですよ。
京君…京君…俺は俺なのにね…」
「俺が見ている
他はどうであれ…
俺は旭をしっかり見ていてやるから
無理せず頑張れ」
「ははっ…
それだけで十分ですね」
「誰でも嫌な事や合わない相手はいるけど
同じ血の繋がった兄弟だ…
いつか解り合える時はくるだろ
今じゃないだけだ」
「…そうなればいいですね」
こういう時は…
昔と変わらず優しい先輩だ。
悩みを聞く時の顔は前のままで
とても優しい目つきになる。
「昔…みたいですね」
「あぁ…そうだな」
日が沈みかける空を眺め
その場を後にした…。