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ーasahiー
第9章 挨拶
週末になり修を連れ久しぶりに実家に来た。
母さんから電話で
「夕食作っておくから」と言われた。
なにやら緊張の面もちで
玄関前で髪型を整える修は
朝からソワソワしていた。
「ただいま」
「おじゃまします」
「いらっしゃーい」
出迎えてきたのは姉さんだった。
「何でいるんですか?」
「だって彼見たかったんだもん」
丁寧にスリッパを並べ
どうぞ藤原さんと笑顔を作る姉さんは
舐めるように修を見ていた。
「イケメンね。合格よ」
そう行ってリビングに案内する。
「修…ごめん。気にしないで下さい」
「合格で良かったよ」
笑ってるけどさ…
その笑顔はどう見たって苦笑いだし。
すっげー不安になる。
リビングに行けば
父さん、母さん、姉さんがソファに座り
修が来るのをまっていた。
「修…きて」
「はじめまして藤原と申します。」
いつもの癖なんだよな。
さすが営業マンだよ。
職業病出てるって。
裏ポケットから名刺を出す素振りを見せ
私服だった事に気付き
頭をペコペコと下げる
「す、すみません…癖で…」
あぁ…気にする事なかったな
だって皆笑って修を迎えてくれている。
「よく来たね。
ゆっくりしていきなさい。」
驚く訳でもなく笑顔で話しかける父さんは
どこか相手が男性だと知っていたようだ。
「今お付き合いしてる人です」
胸を張って紹介した。