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ーasahiー
第9章 挨拶



「藤原さん、
いつも旭がお世話になっています」


深々と頭を下げる父さんは
嬉しそうだった。


「いえ、私がお世話になってる位です」


「旭が我が儘とか言ってないか心配で
新入社員の時なんて
教育担当までしていただいて…
藤原さんのおかげでうちの会社に来ても
しっかり働いてますよ。
本当にありがとうございます。」



修も終始笑顔で
父さんな進められるお酒にも
ずっと付き合ってくれて


もっと早く紹介したら良かった。
なんて思ってしまった。



「藤原さんといるようになってから
旭だんだん人間ぽくなったのよ」


横から姉さんが口を挟み


「本当に…旭が執着する方って
どんな方かと思ったけど
藤原さんみたいなしっかりした方で
安心しました」


母さんまで…



「実はな、母さんから聞いていて
相手が男性だと知っていたんだ
最初は受け入れがたかったんだがな…
旭が選んだ相手だ
会って話してみたくなってな。
今日は来てくれて本当に良かった。」


「こちらこそ、挨拶遅れて申し訳ないです
同性同士の付き合いを認めてもらえるか
不安で、なかなか足を運べずにいました。
そんな時に声をかけていただけたので
私の方が感謝しなければいけません…」



申し訳なさそうに頭を下げる修に
父さんは優しく声をかけた。



「旭の選んだ相手があなたで
良かったと思ってます」



なんだか胸の奥が熱くなる。


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