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ーasahiー
第11章 夢の先に
誕生日、就任式が開かれた。
会長である爺ちゃんが
父さんに新会長の座を渡す。
父さんが俺に社長の座を渡した。
司会者がスピーチを促す。
当たり障りのない挨拶を済ませ
壇上をおりるとそこには
満面の笑みで迎えてくれる修がいた…
「社長、素晴らしい挨拶でした」
「ぷっ、ククッ…なにプレイですか」
思わず笑ってしまい
緊張していた顔が綻んだ…
「マンネリ防止にな」
耳元で囁かれる…
本当にこの人は…
分かってやっているのだろうか。
「今夜は覚悟しててくださいね」
「はい。社長」
前会長の爺ちゃんからの挨拶が終わり
後は皆立食パーティーを楽しむだけ
修を連れて企業の方々に挨拶をして回る。
「あぁ、君が藤原君か?」
「はい。今後とも宜しくお願い致します。」
「君評判いいんだよ!
前社での評価も勿論だが取引先の方からも、とても雰囲気のいい営業マンだと聞いたよ。これからもよろしくお願いしますね」
「修、頑張りましたからね」
あの約束をした時から修は
今まで以上に仕事熱心になり
新人教育もしながら業績も延ばし
役職が就いた後は社内の雰囲気も良く
人望も厚かった。
「少しは社長に近付けてますか?」
あぁーもうやめて。
その笑い方ツボだから…
こっちが恥ずかしい…
「修、それ危険ですよ」
「ん?」
「誰かに襲われる前にエロスマイルやめて」
「っ、ばかか…」
きっと、これからも…
変わらないんだと思う。