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ーasahiー
第11章 夢の先に
予約していたホテルに着き
二人でワインを飲みながら
たわいもない話しをした。
俺が席を外し戻ってくると
修は手に手紙を持っていた。
何も言わず俺に差し出す。
「これって…」
「あぁ、お前の母さんが書いたものだ」
藤原様、旭へ
いつかあなた達が新しいスタートを切った時
高い壁や苦悩が待っていると思います。
それでもあなた達には私たち家族が居ることを
決して忘れないで下さい。
いつでも味方であり親ですから。
家族って素敵なものですよ。
藤原さんも大切な家族です。
我が儘な旭も大切な家族です。
これから先私たちは暖かく見守りますね。
二人の未来が明るく素敵なものになる事を
家族一同願っています。
旭ままより
「俺な父さんに一番の親孝行ができたよ」
「え…?」
「素敵な家庭を作って欲しいって遺書にあった
俺はこんなにも素敵な家族ができたよ
お前に感謝している」
「俺は別に何も…」
「お前がいる…
それだけで俺の未来は明るい」
「っ…しゅ、ぅ…」
「泣くな、抱きしめたくなるだろ」
恥ずかしげもなく俺は泣いた
声を出し子供のように
修の腕の中で涙を流した。