この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
地を這う蜘蛛
第1章 地を這う蜘蛛
さて、印象的なエピソードだね。

ある男の話だ。もちろん名前などは知らない。神経質な感じがする大人。年齢的には私と変わらないだろう。ラフな格好した小柄な大人。
仮名だけど「小菅」としておこう。

私が列車に乗る時には常に前方の左扉を占拠している。寄り掛かるようにね。窓の外を見る訳でもなくスマホを凝視しいつもパンパンのリックサックを背負っていた。おそらく製造業で工業地帯があるH駅までの乗客だね。
一度だけ肩がぶつかり私は頭を下げたが見事なまでに無視された。
古い分厚い眼鏡の奥はやはり神経質に思えたが、こちらを見る事は一切なくあまりいい印象はない。


ある朝 いつもの時間。車両事故があり私はホームにて立ち往生をした。
要は飛び込み自殺だ。私がいつも乗る車両なんだ。
ここのところ本当に多いよね。
かつては人の迷惑を考えろ!などと心の中で叫んだけど、、いつからだろうか、私はご冥福を祈るようになっていた。
誰だってそう、、
明日は我が身で決して他人事じゃない。

そして、、その翌日から「小菅」の姿は定位置から消えた。そして一週間が経ち私は確信した。
「小菅」は列車に飛び込んだ、とね。



/7ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ