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リクエストのラストワルツ
第2章 姉のようなひと

「はい、これシャツ。 メンズだから、これは」
「え?」
「わたしがパジャマにしてるの」

 丈が長めのそのTシャツはちょうどショーツまで覆ってくれたが、慎也のものはすでにその中で大きく膨らんではちきれそうになっていた。
「あらあら…」

 目ざとくそれに気づいた冴子がまた笑顔で彼をからかい、またその細い指先でつんつんとつついた。

「若いから元気ね」 

「冴子さん…」

 狭い脱衣所で慎也の両手が冴子をとらえた。

「だぁめぇ…」
「さえこさん…」

 冴子の口をふさいだ慎也はもう自分を抑えることができなかった。

 あまり慣れない手つきで冴子を抱きしめて、背後の壁に押しつけるとブラウスの上から冴子の胸をつかまえてまさぐる。
 その慎也の腰を抱きしめて引き寄せた冴子は下腹部に当たるものがすっかり固くなっているのがはっきりとわかったが、スカートをめくり上げようとする慎也の手は、まだ女を扱い慣れていないように思えた。

(深い関係になった彼女はいないと言っていたけど、ほんとうなのかもしれない)

 そう感じた冴子はいっそう慎也がいとおしくなった。

 ファスナーは探り当てたものの、ホックを外すことをあきらめた彼の手は、性急に冴子の股間を目指してくる。
 背後からショーツのお尻を撫でていた手が息苦しそうに前へ回り、脚の付け根を割って花園へ迫ってくると、指が1本花弁へたどり着いて少し乱暴に動き始めた。
 
「やさしくして…」
「ごめんなさい…」
「あっちへ行きましょ…」

 気が急いているのを感じた冴子は慎也の手を軽く押さえて、やさしく彼をベッドへといざなった。
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