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リクエストのラストワルツ
第6章 海を見ながら

「うぁあああああ… しんやくん! す、すごい… すごいの…」

 抜かれようとするものを離したくない冴子の入口に締め付けられた慎也が勢いを増して突き上げてきたかと思うとすぐに去り、再び奥へ突き進んでくるピストンの動きがおなかの底から背中を伝わり頭頂まで響き、彼女は狂いそうになった。

「すごい… もっとして! して! ああっ、あああああああ…」

 必死に声を抑えながら冴子がたまらず口に出したことばが慎也を煽る。

「うううぅ… うああ… い、いい…」

 慎也の手で口を押さえられた冴子のうめき声が彼の指の間から漏れ、大きく後ろに突き出さされた冴子のお尻に慎也の腰が繰り返し激しく当たり続ける音が闇に次々と消えていく。

 手すりについて冴子の体を支えていた腕の肘が伸び、慎也が押さえていた手がその口から外れそうになった。

「ううあああ… いい、いい、いっちゃう、いっちゃう、いっちゃう…」
「さえこさん… きて!」

 押し殺した慎也のその声を聞いたとたん、キャミソールのストラップが抜け落ちていた冴子の白い背中が大きく反り返った。

「い、い、いく、いく、いくいく、いく、いく、いくっっ!!」

 伸びきった腕とつま先立ちの脚ががくがくと震え崩れ落ちそうになった彼女の体を、硬直しきった自身を奥深くまで突き入れたままかろうじて慎也は抱きとめていた。

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