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百合の華は永遠に
第4章 私と彼の8日間~新たな敵~
「..では、夕食はお部屋でご一緒ということで。」
「はい。」
「失礼いたします。」
仲居さんが部屋から出て行き、里と私は部屋中を駆け回った。
「すごいよマサキ君!池があるよ!池!」
「本当だね。」
「ミナト!見ろ!奥にも部屋がある!」
「里、落ち着け。」
「「すご~い!!」」
こんなすごい旅館に泊まるのは初めてで、年甲斐もなく里と二人で騒いでいる横で、男性陣は苦笑していた。
私と里は散々騒いでから、二人の隣に座った。
すると田所くんがマサキ君に切り出した。
「お前さっき、仲居さんになんて言ってた?」
「は?..ああ、部屋をもう一つ用意してくれないかって。別れた方がいいだろ。」
「ああ、そうだな..けど..松田と二人なんてのもイヤだな..」
田所くんの納得したような微妙な言葉に、マサキ君が顔をしかめた。