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第1章 百合の華は永遠に

『あら？どうしたの？』

『いえ…』

にやける顔を慌てて引き締めて、俺はお義母さんに向き直った。

『それにしても、ごめんね、百合のこと…』

『え？いえ、僕のほうがいつも何かとお世話に…』

俺がちいさく頭を下げると、不思議そうな顔をして俺をみていた。

『…もしかして俊介君…聞いてない？』

『は？何のことですか？』

俺は嫌な予感がしてお義母さんの顔をまじまじと見た。

『まあ…あの子言ってないのかしら？お見合いのこと…』

『みっ見合い！？』

一瞬見合いという単語の意味が分からなくなった。

（見合い..男女が..結婚する前に...）

『お父さんがね～勝手に旧友の息子さんとの見合いセッティングしちゃって。』

お義母さんがふう、と息を吐いた。
俺は衝撃を受けて、身体が動かなかった。