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第5章 元ヤンだって、初体験

「里面白すぎ。」

そう言ってぎゅっと抱きしめられ、私の心臓の速さは最高潮だ。

「珍しく大胆だね、里…?」

「ちっ、違うんだ！こ、こんなに早く寝たこと無くてっ！」

慌てて離れようとしても、強い力で引き寄せられ動けない。
もぞもぞと顔を動かしあげ、文句を言おうとして声が出なかった。

暗闇の中で光っているミナトの目と、近すぎる顔から目が離せない。
そのままじっと見つめあってゆっくり唇が重なった。