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百合の華は永遠に
第2章 元ヤンだって恋をする
「里にゃん~こっち見てよ~」
「あっごめんなさぁい!吉岡様、コーヒーのおかわりいかがですかにゃ~?」
慌てて言うと、客が私の手を握った。
この店でこういう行為は禁止だ。
「里にゃん..」
おじさんがねっとりと熱い視線を送ってくるのを、気づかないフリをして手を剥がす。
「もぉ~ここではお触りだめだって言ってますよね~?」
汗の滲んだ手に寒気がする。
自分の笑顔がひきつるのが分かった。
(くそ親父が....)
しかしいつもより鼻息を荒くして私を見る客に、何となくやばい予感がした。
「ね、ねぇ里にゃん..僕だけの..はぁ..メイドにならないか..ふぅ..」
(げっ..きもっ..)