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百合の華は永遠に
第2章 元ヤンだって恋をする
会計をしてから、扉の所まで見送る。
私は一度も顔をみずに、頭を下げた。
「吉岡さん、出禁だって~!店長が言ったみたい。売れっ子は大変だね~里。」
私は普通で良かったよ、と理々子が笑う。
バイトが終わり、化粧を落とす。
またいつものような化粧に戻して服を着替えた。
「あれ~?里、またジャージ?」
「まぁな。」
「せっかく女の子らしくなってたのに~」
「うるせぇ。これが私だ。」
「..そうかなぁ~?」
「は?」
帰りかけて振り返ると、理々子が化粧しながら鏡越しに私を見ていた。
「里は女の子だよ?それに、なんだか生き生きしてて可愛かったのに。」
「な、何言ってんだよ!お前レズかよ!」
思わず照れて言うと、もうっ、と膨れた。
「里ったら..あ、二号店の話聞こえたんだけど..私、里が店長ならそっちに行ってもいい?」
「..え?」