この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第16章 抗えない誘い
あの日の続き──

行きたくないが、行きたい。

社会人になって、誰も甘やかしてはくれないし、簡単に甘えることもできない。

だが、ナツの前だけは違う。

断るために理由を積み重ねるほど、裕樹の心はクローブヒッチの結び目のように、きつく、逃げ場を失っていく。

いつの間にかナツの誘いに抗えなくなり、気付けば五反田へ向かう電車に乗っていた。

電車の窓に流れていく景色を見ながら、裕樹は6年前の公園の夜のことを思い出していた。

プレーパークに行く前の待ち合わせの際、葵は何も口にはしなかった。

重たい足取りで、指定した待ち合わせ場所に来て、裕樹とあの小屋へ入って行った。

ナツが言うように、拒む理由がなかったのだとしたら──

ココを助けたお礼や、断りづらい状態というのを口実に、抗えない誘いに乗ったのなら。

(あの時の葵も…こんな感情だったのか?)

そんなことを思いながら、五反田駅に降り立ち、ナツが待つ場所へと向かう。

多くの人が行き交う駅前を通り過ぎ、線路沿いに歩いて行く。

人の通りが少なくなっていき、青いコンビニの下にナツは立っていた。

「こんばんは。急に呼び出しちゃったのに、きてくれて嬉しい。」

ナツと挨拶を交わした瞬間、裕樹の頭の中であの日の出来事がフラッシュバックした。

何日も日が空いたはずなのに、昨日の出来事のように、ぐいっと首根っこを掴まれて引き戻される感覚があった。

ナツの服装は、肌の露出もなければ、身体の輪郭がはっきりするようなものでもなかった。

ただ、その中身を知っている裕樹は、見えないはずの身体を、頭の中でいとも簡単になぞってしまう。

外で会っただけのはずなのに、それだけで身体が反応し、僅かに前のめりになった。

そのままコンビニで買い物をし、ナツが指定したホテルへと入る。

前回のお城のようなホテルとは異なる見た目で、綺麗なタワーマンションのような佇まいだった。

エントランスに入ってから、部屋に入るまでの記憶は、所々曖昧で──

確かなことは、ナツの気分を昂める儀式に、裕樹は抗う暇すら与えられなかった。
/149ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ