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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第2章 肉体観察
元より葵と裕樹しかいないこの空間は、空調の音だけしか存在していなかった。

葵は座ったままゆっくりとニットベストに手をかける。

肩から少しずつずらしていく。 ニットベストが白いシャツと擦れる衣擦れ音だけが、最大音量にしたかのようにこだまする。

シャツの上からも分かる細身のウエストがベストの裾をすり抜ける。

けれど葵が持つ豊潤な果実が布地がわずかに引っかけた。

一瞬、葵は動きを止めて息を殺す。

ニットベストが肉体の起伏をなぞるように、ゆっくりと持ち上がる。

純白のシャツが雪山のように膨らんでいて、シャツを止めるボタンは服にかかる圧力を紙一重で堰き止めているようだった。

葵は脱いだニットベストを綺麗に畳んで、机の上に置いた。

「すごい…でかすぎる…やば…」

圧倒的な存在感を目の前にした裕樹から、おおよそ高校生男子と呼べるような語彙力は消失した。

「おっぱい見てアホになってるよ。」

葵の口角が少し上がったかのように見えた。

大きすぎるその雪山の中身は、ブラジャーをシャツに強く押し付けて、レースの形が少し浮かび上がるかのように圧迫されていて、それは薄いピンク色をしていた。
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