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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第3章 夜に宿る浸潤
ココを愛でながら、裕樹は葵と話す。

葵はどうやら近所に住んでいたとのこと。

高校に入学する前は別の場所に住んでいたので、この辺に知り合いはいないこと。

ココの話など、普段学校で話さないことを色々聞いた。

太陽もほぼ沈みかけ、夜の訪れを感じて2人は自然と立ち上がる。

「明日からの補習か…。暑いし、本当にやだな。なんで私だけ補習に出なきゃいけないんだろ…。」

「あ、そっか。三原さん明日からいないんだった…。」

それぞれが別の理由で明日からの学校生活を憂いていた。

2人で暗くなった道を歩き続けていると

裕樹は視界に自宅が入ってきた事に気付く。そこで口を開く。

「あのさ…放課後に会えない代わりに…スマホで連絡とれたりとか…しないかな?」

裕樹は葵の胸ではなく、目を見てそう言ったがその目は泳いで、声は小さくなっていった。

アーモンド型の大きな葵の瞳は、その視線を逃すまいとしばらく追った後、指先にココのリードをくるくると巻き始める。

「写真とか欲しいって言うつもりなんでしょ?」

学校の中の葵と近い雰囲気になっていたが、近寄り難いようなものではなく、どこか柔らかさがあった。

「放課後の空いた時間をどうにか埋めたいだけだよ…。写真くれたら…一生大事にするけど…。」

「保存する気満々じゃん、エッチ。」

葵はココのリードを指先で巻くのをやめて、揺れる手でポケットからスマートフォンを取り出す。

裕樹は葵にIDを伝えて、葵はその文字を入力する。

裕樹のスマートフォンが振動して、三原葵からスタンプが送られてきた事を確認した。

「アイコンもココちゃんなんだ。かわいいね。」

裕樹の家に着く前に連絡先の交換は終わり、2人は別れた。
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