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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第4章 密やかな溢れ

美しさと艶っぽさが混じる葵の笑顔は、本当に同学年の生徒なのかと疑いたくなるような蠱惑的な雰囲気を纏っていた。
「なんか、葵ちゃんがすっごい大人っぽく見える。本当に高校生?」
「あはは。裕樹くんの同級生じゃん」
葵は左手で口を覆いながら、右手で笑いの余韻に乗せて裕樹の肩をつつく。
その姿はどこか大人びていて、爪の先で肩を撫でるように動いた。
裕樹はくすぐったいような、ゾクゾクする感覚に背筋が反応する。
女性に対しての経験が乏しい裕樹の初々しさが垣間見えたのか、葵は小さく目を細めた。
ほんのひと呼吸の静けさの中で、葵の薄くて広い唇の端が、まるで意志を持つかのように持ち上がる。
その笑みは、先ほどのそよかぜのような柔らかさとは一線を画し───心の奥を見透かして揺さぶる、誘惑と支配が入り混じったファム・ファタルの表情だった。
「…なんか…変な気分になってきちゃった。」
葵は裕樹から目を逸らすことなく、腕をゆっくりと交差させる。
細い指先が、肩と水着の生地の隙間にそっと滑り込んで、ストラップにかかった。
葵は何も言わなくても、「見て」と言っているようだった。
視線が肩へ誘われ、裕樹は縛られるようにその瞳に囚われる。
生地が肌を擦る、細かな音が耳に届く。
白いと思っていた肌よりさらに淡い色が覗いていて、そこにわずかな日焼けの跡が浮かんでいるのに気づく。
「えっ…?ちょ、ちょっと待って…!?それってもしかして…」
裕樹の気持ちをよそに、 葵は挑戦的な眼差しのまま、ゆっくりとストラップをずらしていく。
「なんか、葵ちゃんがすっごい大人っぽく見える。本当に高校生?」
「あはは。裕樹くんの同級生じゃん」
葵は左手で口を覆いながら、右手で笑いの余韻に乗せて裕樹の肩をつつく。
その姿はどこか大人びていて、爪の先で肩を撫でるように動いた。
裕樹はくすぐったいような、ゾクゾクする感覚に背筋が反応する。
女性に対しての経験が乏しい裕樹の初々しさが垣間見えたのか、葵は小さく目を細めた。
ほんのひと呼吸の静けさの中で、葵の薄くて広い唇の端が、まるで意志を持つかのように持ち上がる。
その笑みは、先ほどのそよかぜのような柔らかさとは一線を画し───心の奥を見透かして揺さぶる、誘惑と支配が入り混じったファム・ファタルの表情だった。
「…なんか…変な気分になってきちゃった。」
葵は裕樹から目を逸らすことなく、腕をゆっくりと交差させる。
細い指先が、肩と水着の生地の隙間にそっと滑り込んで、ストラップにかかった。
葵は何も言わなくても、「見て」と言っているようだった。
視線が肩へ誘われ、裕樹は縛られるようにその瞳に囚われる。
生地が肌を擦る、細かな音が耳に届く。
白いと思っていた肌よりさらに淡い色が覗いていて、そこにわずかな日焼けの跡が浮かんでいるのに気づく。
「えっ…?ちょ、ちょっと待って…!?それってもしかして…」
裕樹の気持ちをよそに、 葵は挑戦的な眼差しのまま、ゆっくりとストラップをずらしていく。

