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柔肌に泥濘んで、僕は裏返る
第5章 滲む境界
裕樹「ありがとう。めっちゃエッチで印象的な画像をこんなピンポイントで選んでくると思わなかったよ。」

葵「ここら辺すっごい興奮してたもんね。絶対他の人に見せないでね。」

裕樹「ありがとう!この辺の写真めっちゃ欲しかった。水着グラビアみたいでめっちゃエロいよ。オカズにさせてもらいます!」

裕樹は興奮のあまり、葵の体を自慰行為の際の妄想に使用していることに口を滑らせてしまったが、それに気付いたのは返信が来たタイミングだった。

葵「オカズ?私の写真を?」

裕樹はまずいと思い、前のメッセージの文を削除しようとしたがその指は止まった。

裕樹「うん…葵ちゃんの写真や体、オカズにしてるよ。」

その日はもうすでに夜も更けていたせいなのか、自分が自慰行為のネタにされていると知った嫌悪感のせいなのか、葵からの既読も、返信もなかった。

葵に引かれたのではないか━━━━━

今更そんなことで引くわけがない━━━━━

頭の中で永遠と回り続ける決して答えの出ない問いに、僅かな睡眠不足を抱えて登校する。

葵は既に席に座っていた。

「おはよう」と声をかけると葵はいつものように

「ん、おはよ」とこちらをチラッと見て挨拶を返す。

(別に引いてはないのか…?)

いつも通りの会話に少し安堵するものの、自身がオカズにされているということを知って、葵は何を思うのかを裕樹は知りたいと思っていた。
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