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痴女のめざめ・プライベート・ファイルズ
第2章 家族会議
久彦が呼ばれて慌てて来たのか、息を切らせてやって来ました。真一郎と並ぶと、やはり似ています。背格好も似ているし、体格も。ジム通いを始め、体力が付き始めた真一郎と、
ガッチリとした体格で日焼けしている久彦。兄弟というだけあって、肌の色は日焼けの度合いで違いますが、顔も似ていないわけではなく、目つきがオドオドしている真一郎と目つきが鋭い久彦という違いが、顔の印象を異なるものにしているだけでした。

肌の色と目つき。それだけの違いでこんなに違うのね。それが並んだ時の私の感想でした。頼りない夫を見て来た私には、義弟の日焼けした肌と、鋭い眼光は、頼りがいがあるように見えました。それに、締まった身体も。

今まで何度も見かけていても、向かい合った記憶はほとんどなかった私と義弟。

舅が、

「久彦。急に呼び出して悪かった。今日はな、いろいろあって集まって話していたのだが、端的に言うと、真一郎と稀莉子さんの間に、子供ができないのでな」

と、話し始めましたが、そこまで話すと久彦が口を挟みました。

「で、それと俺がどんな関係がある。端的っていうからには、もっと手短に頼むぜ」

そう言って、父親である久一を見る久彦。海の上では大先輩の父親に頭が上がらないそうだけど、陸の上では、反抗期という雰囲気でした。

「真一郎が種無しでな。稀莉子さんもそこまでではないが、難しい状況だ。お前が真一郎に代わって、稀莉子さんと」

と、舅が言いかけると、

「なるほど。俺が稀莉子さんとセックスして子ができれば、めでたしめでたしってことか。で、稀莉子さんは、それでいいのか?あんたが結婚した相手は俺じゃなくて兄貴だ。結婚相手でもない、単に弟だっていうだけの関係の俺が代打でいいのかい?」

と、私を見て笑った。私に代わって父が、

「久彦くん。代打というわけではない。代打ならピンチヒッターだが、今回はコンバート。交換だ。稀莉子も、妊娠確率が低い。それが妊娠するまでということだから、継続的だ。一回限りではない」

と、義弟に話しました。頷く義弟。

「なら、なおさらだ。それが俺でいいのか?」

「まずは、お前はどうなんだ?引き受けるのか、引き受けないのか?」

舅が聞くと、

「別にいいぜ。精子なんて、いくらでも製造できるわけだし、出す先があるならテンガも不要だ」

と、笑った義弟。
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