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家は檻。〜実父の異常な愛〜
第3章 半透明の優等生
パンッ、と、乾いた音がこよみの世界を切り裂いた。
頬に鋭い衝撃が走る。何が起きたのか、一瞬、理解が追いつかない。

「こぼすなと言ったよな」

孝幸の声は低く、乾いていた。
怒鳴るでもない、叱咤するでもない。
ただ、確認するような冷たい言い回しだった。

「……言われたこともできないんじゃ、あの女と同じだぞ」

その言葉の意味は、こよみには分からなかった。
けれど、“あの女”という響きだけが、どこか嫌な重さを残した。

こよみは、ただ呆然と孝幸を見上げていた。
じんじんと痛む頬、熱に火照ったままの唇。
顔の右半分だけが異様に熱く、残りの世界が冷たく沈んでいくような感覚。

初めての父からの暴力だった。
身体が理解するより早く、心が沈み込んだ。

やがて瞳の奥がわずかに震え、その震えが涙腺を押し開く。

ぽろ、ぽろ、と涙が溢れると、こよみは呂律の回らぬ舌で、か細く口を動かした。

「……ご、ごめん……あさ……い……」

それは謝罪とも、懇願とも、ただ崩れ落ちる心の音ともつかない言葉だった。

孝幸は何も言わず、こよみの小さな肩を抱え、軽く力を込めて仰向けに倒す。
抵抗のない身体は、簡単に布団の上へと横たわる。

涙に濡れた瞳はぼんやりと天井を見上げ、呼吸は浅く震えていた。
そのまま、孝幸の手がこよみのパジャマのボタンにかかる。

「……っ」

音もなく外されていくボタン。
次々に、無造作に、淡々と。
こよみは何も言えず、ただ肩をこわばらせたまま、それを受け入れるしかなかった。

ボタンを外し終えると、孝幸はその襟元を無言で広げ、滑らかに肌を露わにしていく。
白く、まだ膨らみのない胸も、幼い腹部も、すべてあらわになる。
下半身の衣服にも手が伸び、スルリと滑るように足元へと脱がされていく。

何も身につけていない状態になった自分に気づいた瞬間、こよみの頬に再び涙が伝った。

羞恥、困惑、そして、どうしていいか分からない恐怖。

けれど、身体は動かせない。逃げるという発想が、そもそも浮かんでこない。
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