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いまやめないで このままでいて
第2章  第2話  わたしをひとりにさせないで、ひとりでさせないで

 ひとりで果てたあとの虚脱感と虚しさの中で眠りそうになっていた美咲をLINEの着信音が起こした。

(誰だろ?)

 ぼんやりした頭でスマホを手に取った彼女は、発信者の名前を見て跳ね起きた。

 文哉からだった。



> このあいだはぼくが悪かった。 
  ほんとうにごめんなさい。 
  また会えるかな?-

 一瞬で眼が覚めた美咲は震える指で急いで返信した。

>> わたしこそごめんなさい。会いたい…

 すぐに返事が届く。

> ありがとう! 今夜会える?
  無理なら明日でもいい

>> 今から?

> うん、行ってもいいかな?

>> うん、待ってる

> ありがとう、2時間くらいで行く

>> はい、気をつけてね



 勢いよくベッドから立ち上がった美咲は、急いで浴槽に湯を張った。

 今日はシャワーじゃなくてもっときれいにしておこうと思ったのだ。

 バスルームから出て髪を乾かした頃には、もう1時間が経っていた。

 少しだけ化粧をしながら下着ケース抽斗の一番奥から出してきたあのショーツを穿いていると、もうあふれるものを感じ、あわててティッシュを挟んだ。

(今、洗ったばかりなのに…)

 そんな自分が少し恥ずかしかった。

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