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いまやめないで このままでいて
第4章 第4話 夜汽車に揺られて濡れて

真っ白なシーツのベッドに腰をかけた純一の横に並んで座った亜矢は、純一が用意しておいてくれた冷たいペットボトルの水をひと口飲むと糸が切れたようにして彼に抱きついた。
「うれしい…」
「ぼくも… 待ち遠しかった…」
大阪を出ると静岡まで止まらない夜行列車はちょうど京都駅を通過しているところだった。
「たぶんこの秋には帰ることになるから、そうしたら結婚してくれる?」
純一にそう言われて2度しっかりうなずくと彼の胸に顔をうずめた亜矢の眼からは涙があふれた。
「ありがとう」と言ってきつく亜矢を抱きしめた純一はそのままベッドに倒れ込んだ。
一緒に横になるには狭いシングルベッドだったが、ふたりにはその狭さがかえってうれしかった。
片手で抱かれ、うしろ髪を撫でていた純一のもう一方の手が首筋から背を這い、やがて胸を愛撫すると亜矢の熱を帯びた吐息が洩れる。
胸の上の掌が入れ替わると、背中伝いにしなやかな動きの指がゆっくりと下へおりていき、背後から太腿につーっとした感覚があって、亜矢は体がぞくぞく震えた。
ロングワンピースの裾がたくし上げられ、真新しいショーツの後ろ側から指が半身になって抱かれている亜矢の脚の間に侵入してくる。
久しぶりの純一の指の感触と、うしろから愛撫される新鮮さに亜矢は鳥肌が立った。

