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裏切りの騎士は、愛で私を救う
第1章 塔の上

その日、私はこの国を守るべき騎士団長に、裏切りを見せつけられた。
「ははは! 王族ども、観念しろ!」
塔の最上階。追い詰められた私たち王族に向け、剣を振りかざすその男
——カイル・ゼファルディア。
私の幼い頃から仕えてくれていた忠義の騎士、そして……密かに、想いを寄せていた人。
「おのれ……カイル!」
裏切られた怒りと、信じた心を否定された悲しみが胸を貫く。
私はその剣を、怒りのままに奪い取った。
女だからと甘く見るな。私は、皇女だ。国を背負う者だ。
「王族を! この国を裏切るとは、騎士の風上にもおけぬ! 恥を知れ!」
怒号とともに、私はその剣を逆に突き立てた。
「ははは! 王族ども、観念しろ!」
塔の最上階。追い詰められた私たち王族に向け、剣を振りかざすその男
——カイル・ゼファルディア。
私の幼い頃から仕えてくれていた忠義の騎士、そして……密かに、想いを寄せていた人。
「おのれ……カイル!」
裏切られた怒りと、信じた心を否定された悲しみが胸を貫く。
私はその剣を、怒りのままに奪い取った。
女だからと甘く見るな。私は、皇女だ。国を背負う者だ。
「王族を! この国を裏切るとは、騎士の風上にもおけぬ! 恥を知れ!」
怒号とともに、私はその剣を逆に突き立てた。

