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裏切りの騎士は、愛で私を救う
第1章 塔の上

だがカイルは——
私が突き立てた剣を、その腕で受け止めた。
「ぐっ……!」
鈍い音と共に、カイルの左腕が血を流す。けれど彼は眉一つ動かさず、ただ私を、まっすぐ見つめていた。
「カイル……」
私は、息を呑んだ。
裏切ったはずの男の目が、あまりにも変わらなかった。
幼い頃から私を守ってきた、その瞳のままだった。
「どうして……」
剣を持つ手から力が抜けた。カラン、と金属音が床に響く。
「私は……信じていたのに……!」
膝が崩れ、私はその場に倒れ込んだ。
すると、鋼のような腕が私の身体を抱き止める。
「……俺の言う通りにしてください」
「……えっ?」
囁かれた声は低く、優しく、そして命令のように真剣だった。
私が突き立てた剣を、その腕で受け止めた。
「ぐっ……!」
鈍い音と共に、カイルの左腕が血を流す。けれど彼は眉一つ動かさず、ただ私を、まっすぐ見つめていた。
「カイル……」
私は、息を呑んだ。
裏切ったはずの男の目が、あまりにも変わらなかった。
幼い頃から私を守ってきた、その瞳のままだった。
「どうして……」
剣を持つ手から力が抜けた。カラン、と金属音が床に響く。
「私は……信じていたのに……!」
膝が崩れ、私はその場に倒れ込んだ。
すると、鋼のような腕が私の身体を抱き止める。
「……俺の言う通りにしてください」
「……えっ?」
囁かれた声は低く、優しく、そして命令のように真剣だった。

