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僕の母さん
第15章 それぞれの秋

「明日、邪険に電話を切ったことを紗耶香ちゃんに謝らなきゃダメよ」

邪魔な電話が終わったことで、真弓は美味しそうにペニスをしゃぶりながら達郎にそう言った。

「いいんだよ、僕には母さんがいる。それだけで僕は満足なんだから」

その場しのぎの言い逃れでもなく、心底、母さえいれば他に女なんて必要なかった。
そりゃあ、紗耶香は若くて肌もピチピチしているし、
おまんこだってめちゃくちゃ小さいから挿入していて気持ちいいけど、母さんのおまんこのようなキツイ締め付けはないし、僕の気持ちいいポイントを確実に責めてくれる母さんが一番だと思っている。

「何度もいうけれど、親子なんだから本当は決してこういうことをするのは許されない事なのよ」

倫理を口にしながらも息子の体を愛撫しているのだから全く説得力がなかった。

プルルル…プルルル…プルルル

今度は真弓のスマホに着信があった。

「はい…真弓です」

- 真弓。今夜、例のホテルに来なさい。
会食後に私も向かうから、そうだなあ11時にしようか -

電話の声が漏れ聞こえる。
真弓は慌ててスマホを耳に押し当てて通話が達郎に漏れ聞こえないようにした。

「11時?そんなに遅く?」

- かまわんだろ。泊まっていけばいい
言っておくが、お前には拒む権利はないんだからな -

用件だけ伝えると、通話は一方的に切れた。

「何?またお出掛けなの?」

「ごめんなさい…急用が出来ちゃって…」

「母さん、僕に内緒で副業をしているんだろ?」

「えっ?」

「わかっているんだよ。僕を私学に通わせるためにお金を稼がなきゃいけないんだろ?
母さんにしんどい思いをさせてまで僕は私学に通いたいとは思わないよ
ほら、身の丈に合った生活をした方がいいよ
僕は公立校でも全然かまわないんだから」

「子供がそんな心配をしなくてもいいの!」

真弓は必死に母親という立場を意識した。
そうしなければ息子の顔を正視できなくなってしまいそうだった。

「男かい?まさか男に体を売っているんじゃないだろうな?」

達郎の言葉に驚いて息子の目を見た。
そこには男の怖さと、甘く切ない女の情炎が僅かに入り混じった互いの視線が絡み合う。
逞しく男として成長していく我が子の姿に素直に喜ぶ一方で、
「母さんは僕のものなんだから!」という男としての存在に真弓はおののいた。
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