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僕の母さん
第3章 一度だけだからね

泣きじゃくる達郎なのでランチどころではない。
自宅までタクシーで運んでもらうとそのまま家の中に近所の目から逃げるように駆け込んだ。

「あんたバカじゃないの?
私はあんたのお母さんなのよ
グラビアのヌードモデルじゃないのよ
母さんの胸の谷間を見て勃起させるなんてどうかしてるわ!」

往来では厳しく叱りつけることも出来なかったが、
自宅なら思いっきり叱る事が出来る。

「僕だってわからないんだ!
親子ってのは100も承知だよ!
でも、母さんを見てると、ちんちんが勝手に勃つんだよ
母さんの裸を想像して抱きたくて仕方ないんだ!
おっぱいを揉みたい、お尻を触りたい、その唇にキスしたい、もっと言えば…エッチしてみたいんだ!!」

せきを切ったように達郎は自分の思いの丈を真弓にぶつけた。

「このままじゃ勉強も手につかないし、
母さんの顔を見て話すことさえ辛いんだ!」

「そこまで私の事を…」

歪んだ性だと心ではわかっているのに
我が子の苦しみを何とかしたいと思う母性本能が目覚めて行く。

不意に同僚の佐智子が言った言葉を思い出した。

- 息子さんの筆下ろしをやってあげなさいよ -

『そんなこと…倫理に反するわ』

そう思いながらも、泣きじゃくる我が子を見ると何とかしてあげたいと思う。
そして、ついに魔が差した。

「一度だけだからね…」

「えっ?」

うつむいて泣きじゃくっていた達郎が、
自分の耳を疑うように真正面から真弓を見つめて、もう一度さっきの言葉を言ってほしいという眼差しで真弓を見た。
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