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僕の母さん
第5章 サマーバケーション
「ちょっと待ってよ、息子に行くかどうか聞いてみなきゃ
佐智子んとこだって娘さんに聞かなきゃまずいんじゃないの?」
「うちの子は行くって言うに決まってるわ
夏休みになったものだからどこかに連れて行けってうるさいんだもん」
じゃあ、あとは息子の達郎次第ってわけね
真弓は宿が取れたら旅行に行かないかと息子にLINEしてみた。
達郎にしてみても夏休みで退屈で仕方なかったようで、
すぐさま「行きます」という返信が返ってきた。
「宿が取れなくてぬか喜びにならなきゃいいんだけど…」
真弓の心配をよそに「一部屋だけなら取れたわ」と、
佐智子はスマホの画面を真弓に見せながらニンマリと笑った。
その夜、明後日から旅行に行けることになったと息子の達郎に伝えると、飛び上がらんばかりに喜んでくれた。
「お母さんの友だち一家とご一緒なの。
だから、あんまり羽目を外さないでね」
「なぁ~んだ…母さんと二人っきりじゃないのかぁ…
でも、家でゴロゴロしてるのも飽きたし、それでもいいよ」
「ちゃんとお利口さんにしてね
絶対におっぱいを揉んだりお尻を触ったりしないでよね」
「家で触れるんだから旅行に行った時ぐらいはおとなしくしてるよ」
僕だってそんなにバカじゃないさ
真弓と二人っきりの旅行でないにしても、お出かけするのは楽しみなようで、達郎は鼻唄を口ずさみながらバッグに着替えを積め始めた。

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