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僕の母さん
第5章 サマーバケーション

玄関を出て、待つこと5分。
やがて正面の曲がり角から黄色の軽四輪が姿を現した。

「あれだわ」

真弓が大きく手を振ると、運転席の佐智子も片手をハンドルから離して窓を開けて手を振るものだから、車はグラグラと蛇行した。

「母さん…あの人、運転は大丈夫なのかなあ」

これから数時間、自分達の命を彼女に預けるのだから一抹の不安は拭えなかった。

やがて車は達郎たちの前で急ブレーキで停車した。

「お待たせ」

何事もなかったかのように
車から降りた佐智子が車のトランクルームを開けて荷物の積み込みを手伝ってくれた。

「君が達郎くんね、一泊二日の小旅行にようこそ」

いろんな人との付き合いに慣れているのか、
佐智子は気さくに右手を出して握手を求めた。

「あ、達郎と言いますよろしくお願いします」

初めて母の真弓以外の大人の女性の手を握り、
達郎は、その手の感触にどぎまぎしながら赤面した。

「降りてらっしゃい、あんたもご挨拶なさい」

佐智子に促されて助手席から、西洋人形のような綺麗な顔立ちをした女の子が降りてきた。

「真弓、達郎くん、紹介するわ、
この子が私の一人娘の彩也香よ」

「彩也香と言います。よろしくお願いします」

可憐な声だった。
その声だけで彼女が頭の良い女の子だと思わせてくれた。

「ママは真弓さんとおしゃべりをしたいから
あなたは後部座席に移動してくれる?」

「達郎、あんたも後ろの座席で彩也香ちゃんと並んで座るのよ。
いい?あんたの方が数ヶ月だけお兄ちゃんなんだから彼女の面倒をみてあげるのよ」

後部座席で母の真弓と手を繋ぎながら旅行を出来ると思っていた企みが、またひとつ消えてしまって、達郎はふて腐れた顔をした。
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